授業・実習
造園緑地科の力を見よ!2022
2023.05.18
造園緑地科2年生の卒業演習として、作庭を行っています。
学校で習ったすべてのことを使って、計画・設計、そして施工していきます。
2022年はブログ俺物語!(3)に登場した井上達也くんがメイン設計者となりました。
完成までの流れを追いかけましたので、ぜひご覧ください!
僕たちがつくりました!!
右 井上達也くん
(大阪農芸高校出身)
左 田中海ジェイくん
(札幌自由が丘学園三和高校出身)
コンセプト
札幌の住宅街では宅地面積が狭くなり、庭を造ることが少なくなっています。アプローチは舗装された駐車スペース主体の空間になり、植物を扱うことがほとんどありません。そこで、北国の駐車場兼アプローチに、狭いながらも庭を設けたいと思いました。
草花や樹木を使い、駐車スペースと庭とアプローチをつなげ、かつ、短いながらも外とプライベートを切り替えられるアプローチ空間をデザインしました。
敷地
これから施工する敷地を確認しました。
まだ何にもありません。
手前に入口、奥に自宅玄関があるイメージです。
木材加工
まずは敷地境界に立てるフェンス用の木材加工から。
長さを測り、必要な本数をカットします。
名栗加工
目隠し用の木材は、ノミを使って名栗加工に。
木材板の表面に道具の痕跡を残し、それを意匠的な味わいとする伝統的な技法です。
木材完成
色を塗って準備完了。
フェンス完成
高さ1600㎜。
隙間を広めに作ることで圧迫感を減らすようにしました。
目隠し
入口に目隠しとして名栗加工をした木材を立てました。
目隠しがあることで奥行きが感じられ、また、高さを変えることで躍動感を出しています。
延段
玄関に向かう延段の敷設。
クラスのみんなで作業しました。
あられこぼし
飛び石と敷石を合わせることで、並びが単調にならないようにしました。
中間地点で人がすれ違えるように幅を取っています。
ピンコロ
タイヤが乗る部分にピンコロを敷くことで安定性を確保。
両端は砂利敷きにすることで透水性を、表面勾配をつけ排水性を高めるようにします。
駐車スペース
車があるときは駐車場として、ないときは庭として使えるように、遊び心のある舗装にしました。
融雪槽
浸透した水や風呂の水を利用する、低コストでエコな融雪槽を設置。融雪剤を使わないためサビや腐食の心配がなく、騒音もありません。
植栽
北海道の気候に合わせた宿根草や樹木を使用し、開花時期をずらすことで四季を感じられるように。
植栽
花が咲くものや実が成るものを入れることで、見た目の美しさだけでなく、香り・食味も良い庭にしました。
植栽
つる性植物を這わせることで、フェンスにも植栽スペースを確保しています。
完成!
写真では奥がつき抜けていますが、設計では住宅があるイメージです。
下のCADイメージを見るとわかります!
造園CAD
RIK CADという造園製図ソフトを使って学生が描いたパースです。
造園CAD
夕方、住人が帰ってきて駐車したところのイメージ。
\ 造園やる? /