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コラム

俺物語!(19)~卒業生 櫻井くんインタビュー~

2024.10.09

 

櫻井 翔輝(さくらい しょうき)
上ノ国高校出身。令和3年に本校の環境土木工学科を卒業し、北土建設㈱(札幌市)に入社して4年目。
高校時代はサッカー部に所属していた。最近の趣味は、夏はウェイクボード、冬はスノーボードを楽しんでいる。

 

1.これまで担当した現場は?

:1年目は島松川(恵庭)の築堤盛土工事、2年目は月形町で樋門工事、3年目はエルムの森公園(札幌)の貯留施設工事、今は学校の近くでプレロード盛土工事というのをやっています。

 

亀:先日は、学生にプレロード盛土の現場を見せていただいてありがとうございました!
札幌市の未来のための仕事なんだよね。

 

:札幌市にはゴミの埋め立て地が不足している問題があって、盛土をすることによって重さで地盤沈下を促進させて、数年後に盛土を掘り出し、沈下してできた空間にゴミを埋め立てるというものです。
工期は6月~12月で、全部で20万8000㎥の土を盛るんですけど、いま半分くらい出来たところです。

 


↑こんなイメージの工事

 

亀:そんなにたくさんの土、どこからやって来るの?

 

:いろんな業者の、いろんな工事現場から集まってきます。
最盛期は1日に3000㎥、トラックで言うと500台分が運ばれてきました。今はその半分くらい来ています。
スプレッドシートっていうエクセルみたいなやつを使って、どこの業者からどれだけ土が持ち込まれたか管理しています。

 

亀:それが日々の業務なんだね。

 

:週に1回くらい、エブリデイドローンっていう機械を飛ばして、上空から記録を取るのも仕事です。

 

亀:え、ドローンの免許も取ったの?

 

:免許が無くても飛ばせるドローンなんです。コントローラーにiPadが付いていて、飛行範囲を選択するとオートで飛んでくれます。
とはいえ、今年初めてドローンを触ったので、毎回、緊張して手汗かきまくってます(笑)。

 

2.辞めかけたって聞いたけど、本当?


学生に自動追尾の測量機器について説明している櫻井くん

亀:なんか風のうわさで、会社辞めかけたって聞いたけど、本当?

 

:ほんとです(笑)。
2年目の樋門工事が大規模で、自分に力が無くて。

 

亀:すんごい工事に当たっちゃったか。

 

:測量1つ間違えば大損失、ミスをしてはいけないという雰囲気、そのプレッシャーに負けたのかもしれません。
結果的に大きなミスはしなかったんですけど、測量でレベルの読みを間違って、手戻りさせてしまったことが1回だけありましたね。

 

亀:どうやって乗りこえることができたの?

 

:会社の先輩が、本当いろんな先輩が電話をくれて、みんな初めはそうだった、ミスはあたりまえにあるぞって励ましてくれました。
それまで行き詰ってても先輩に言いにくかったんですけど、相談して良いって言ってくれたり、所長によってどう立ち回ればうまくいくのか、現場の人間関係をレクチャーしてもらったりして。
工科の同級生と飲みに行くこともあって、みんな同じような境遇で、自分だけじゃないんだなーってことが分かって、立ち直りました。

 

亀:みんなのぶつかる壁だったんだね。

 

:樋門工事の最後の1つのブロックが埋まる時、泣きそうになりました。
その日、発注者と立会いだったんですけど、「こんな良いもの造ってくれてありがとう」って感謝の言葉をもらって、報われました。
辞めなくて良かったと思いましたね。

 

3.カッコいい仕事に就きたくて


ドローンを飛ばす時はいつも緊張します

 

亀:建設業に進んだのはどうしてだったの?

 

:まず最初に「カッコいい仕事」に就きたいと思っていて、カッコいい仕事って、「人の役に立つ仕事」だと思ったんですね。
東日本大震災の時に、建設業の人が第一線で復旧の指揮をしているのをニュースで見て、カッコイイ!と思いました。
で、札幌工科を見つけて、1年生のインターンシップで北土建設に行ったんです。

 

亀:うんうん。

 

:ちょうど胆振東部地震の復旧現場に行きました。
そこで現場の指揮をとっている先輩の姿や、いろんな知識を持って現場を回している姿を見て、憧れて。
会社の人の雰囲気も良くて、ここで働きたいなーと思って。

 

亀:インターンシップがそのまま就職に繋がったんだ。
今までの現場は札幌近郊ばかりだけど、出張はないの?

 

:昔はあったらしいんですけど、今は会社の方針で札幌近郊の仕事しか取らないようにしているみたいです。

 

亀:担当する現場はどうやって決められるの?

 

:仕事が取れたら、常務が人員配置を考えて、直接伝えられますね。
他に忙しい現場が出たら、途中でそっちに応援に行かされることもあります。

 

4.1級土木を取って早く所長をやりたい


所長(写真右)とピースしちゃう明るい現場


亀:今の現場の所長さんて、札幌工科の大先輩なんだってね。

 

:優しくて、面倒見のいい人です。
昼休みにバーベキューしたり、ホットケーキ焼いてくれたりします(笑)。
やっぱり所長が明るい人だと、現場全体のムードが良くなって働きやすいです。

 

亀:将来は所長、やってみたい?

 

:3年目のエルムの森公園の現場は、26歳の先輩が所長だったんです。
その姿を見ているので、僕も早くやってみたいです。

 

亀:目標となる人がいるのは刺激になるよね。
現場管理で大事なことってどんなこと?

 

工程管理が全て、ですね。
どうしても天気の影響で進まない時が出てくるので、どこで詰めるか、下請けの職長さんと打合せします。
重機や人を増やして対応するか、他の方法はないか、知恵を振り絞って現場を動かすのがすごいカッコイイです。

 

亀:そんな所長になれると良いね!

 

:うちでは1級土木(施工管理技士)を取らないと所長にはなれないんです。
今年、1級土木の1次試験に合格したので、2年後に2次試験がんばります!
(※2次試験を受けるためには実務経験が必要です)

 

 

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